どんな言葉で
□父さんの話
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side-kazunari
暫くすると、僕のズボンのポケットから
携帯特有の振動。
「誰だろう…」
…父さんだ
「かず?」
「父さんからメールで、新しい母さんは
帰ったから、お前も帰ってこい。だって」
「なら、かず帰りな。
父さんとちゃんと話してきな。」
そう言って潤くんは、僕の頭を
くしゃっと撫でて
「またな」
と帰って行った。
一々かっこいいわ。←
「よし。」
自分に気合いを入れて家路につく。
「…ただいま。」
家に帰れば父さんはいつもどおりに
僕を迎えてくれた。
「おかえり、かず」
「父さん、ご飯は?」
「食べよっか。」
いつもどおりに演じる。
それは父さんも僕もそう。