Poem
□涙の数
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小さいときから
ずっと
ずっと。
守ってきたんだ
大事に
大事に。
泣き虫な君がこれ以上悲しまないように
ぎゅっと抱きしめて
大丈夫だよ、ここにいるよって。
だけど今。
君を泣かせてるのは、
他の誰でもなく僕自身
数え切れないほどに。
たわいもないことで喧嘩して、
僕が頭を冷やして帰ってくると
君は必ず僕に隠れて、
きまった場所で
泣き疲れて眠っているんだ。
頬に伝う涙と濡れたまつげ
まるで悲しみを感じさせないかのように
穏やかに眠る君を見て
僕はひっそりと涙をこらえる。
ごめん、ごめん、ごめん、愛してる。
愛してるよ。
涙の数だけ愛してる。
涙の数だけ幸せにするから。
ねえ、だから
一緒にいてよ。
((君が流した涙の数は、僕の罪の数。))