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□お友達から始めませんか?(続)
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そうだ!きっと恥ずかしくて目を反らされたんだ!そうだよ!そうに決まってる!
心の中で暗示をかけている間に、何時の間にか側まで来ていた鈴沢が前に立っていた


「佐藤…怪我………大丈夫か?」


「えっあぁ大丈夫!わざわざ心配して来てくれたんだな。ありがとう鈴沢」


「…………ん」


さっき目を反らされた事なんかもうどうでも良い
顔を赤くして俯く鈴沢が可愛くて腰の痛みが何処かに行きそうだ


「佐藤……怪我誰にやられた?もしかして…朝、俺と一緒に居たから」


「えっ!?あぁっと………鈴沢のせいでは無い」


まさかの痛い所突かれた!できる事なら知らないままでいて欲しい
だけど鈴沢自分のせいでって思い込んじゃってるし…あぁ違うんだ!鈴沢のせいじゃないんだ!


「健人は俺に飛び蹴りしようとしたのに軽々とかわされて着地に失敗して腰打ったんだよ。自業自得だな」


さ、榊ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!
事実だけど!事実だけど恥ずかしいから言えずにいたのに何してくれてんだよ!
隣を睨むとニヤニヤと笑う榊と目が合った……榊許すまじ!


「飛び蹴り…失敗?」


「あはは…何ともお恥ずかしい」


ポカンとしてる鈴沢の顔が見えて恥ずかしさに思わず俯くと保健室では普通聞くことの無いだろう破壊音が直ぐ隣で聞こえてきた


「……はい!?」


羞恥なんか何処かに消え去り音がした方を慌てて見ると榊が座ってた椅子が見るも無残に潰れ、楽しそうに笑う榊と背筋が凍る程恐ろしい表情で榊を睨み付ける鈴沢がお互い向かい合うようにして立っていた

えっなにこれ!?


「危ない危ない当たったら俺病院行きじゃねぇかよ」


「チッ……避けてんじゃねぇよテメェ」


榊運動神経だけは良いとは知ってたけど、鈴沢の拳を軽々とかわすって何者だよ!!


「お前の幼馴染みだろ」


「心の声に答えるな!えっと…鈴沢どうしたんだ急に」


怖いけど大丈夫だよな?鈴沢俺にラブレター毎日くれてた程だし…愛されてはいるよな?殴られたりしないよな?


「…………佐藤!!」


「は、はひぃ!」


「ブハッ、健人はひぃって!!」


煩い俺はお前みたいに神経太くねぇんだよ!
鈴沢の事はす、好きだけど不良に肩掴まれて迫られたら平凡な俺には刺激が強すぎる。滅茶苦茶恐い


「おおお俺なら、俺なら………お前に飛び蹴りされても受け止めるぞ!!」


「………………え?」


聞き間違いで無ければ、俺の飛び蹴りを鈴沢が受け止めるって言ったよな…
榊が声押し殺して笑ってるのが端に見えて嫌でも現実だと分かってしまう


「だだから!俺なら「待った待った!ちゃんと聞こえたから!一旦落ち着こう。なっ?」……あぁ」


顔を真っ赤にして涙目でもう一度言おうとする鈴沢に一度ストップをかけてから落ち着くまで頭を撫でてやろうと思い手を伸ばすと気付いた鈴沢が頭を少し下げてくれた
俺座った状態だから立ってる鈴沢の頭まで手が届かないんだった


「鈴沢に飛び蹴り何かしねぇよ、まずする理由無いし」


理由無しに飛び蹴りするって俺そんなに暴力的じゃない
健人のはアイツが約束を忘れてたからであり幼馴染みだから出来ることだからなー


「だがアイツが避けたりしなければ…佐藤は怪我をしなかっただろ。俺なら佐藤を怪我させる事はしねぇ絶対受け止める」


「鈴沢……」


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