*二度と会えない大好きだった少年の話*

□-バレンタイン2013*No.4-
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トントンと階段を上る音はとても軽くどこか楽しそうに聞こえる





少女は用意したプレゼントを2人は喜んでくれるかという少々の不安と





きっと喜んでくれるという沢山の期待でいっぱいだった








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ヒロトの部屋に着き、サッカーの話をしたりサッカーの話をしたりサッカーの話を(ry世間話をしたりとのんびりと過ごしていた。





私はいつの間にかあんなに気にしていたプレゼントのことなんて頭の中から無くなっていた。
しかし日も日なわけでバレンタインの話題になりようやく思い出したんだ。





今まで楽しく談笑していたのにいきなりはっとしてバックを漁り始めた私に2人はキョトンとしていた。
ようやくお目当ての物を袋から引っ張り出し、





「そう!今日バレンタインだよね。今年はきちんと用意したんだから♪」





と先ずはヒロトに突き出した。ヒロトはそれこそキョトンとしていたがそろそろと手を出し受け取った。





「はい!瞳子ちゃんにも♪」





続いて瞳子ちゃんにプレゼントを渡す。
そしたら瞳子ちゃんもきょとんとして"私ももらっていいの・・・?"と首を傾げた。
あざとい。非常にあざといよ瞳子ちゃん。
どうやら女の子の瞳子ちゃんはプレゼントを渡す側なので貰えないと思っていたらしい。





「もちろん!瞳子ちゃんの為に選んだんだから。」





私がそう言うと、瞳子ちゃんはとびっきりの笑顔で言葉を返した。





「・・・花梨姉さんありがとう!!」





うわー。眩しいわ。何でこの子こんなに可愛いの?もう今すぐぎゅってしたい!!





ってな感じで悶えていたらやけに静かだなーと思ってたヒロトが青い顔で私があげたお菓子を凝視しているのに気がついた。






「ヒロト、そんな顔してどうしたの?」





と私が問えば何故か言い辛そうにしながらも口を開いた。





「・・・つかぬ事を伺いますが花梨さん、このお菓子はまさか手作りだったり・・・?」





・・・どゆこと?いや、分かっていますよ、分かっていますとも。
やっぱそこは気にしちゃうよねー・・・。
よし、折角だからもう少しからかってみてもいいんだけど本気で深刻そうな顔をしているヒロトさんを安心させてあげますか・・・。






「・・・誠に残念ながらこちらは既製品でございますー。」





私の言葉を聞いた途端に顔にいつもの明るさが戻りほっとしたのかゆっくりと溜息を吐いた。
いやいやヒロトさん、あからさま過ぎじゃないですかね、と言う言葉が喉まで出かかったが口にはしなかった。
私だって自分の料理の出来なさ(なんてものじゃないが)ぐらい分かっていますとも。








「流石にあれは死人が出るからね・・・。」



「ちょ、ヒロトさん。それは流石にちょいと言いすぎじゃないですかね。私泣きますよ・・・?」



「花梨はそんな事じゃ泣かないでしょ。」



「まぁそうだけどさー」



「ごめんごめん。拗ねないでーw」



「拗ねてないもーん」








そんな私たちのやり取りを見て瞳子ちゃんが笑った。
そして私たちも笑った。3人で笑いあい何やかんやと言い合う。





あぁ、なんて素敵な日常なんだろう。
こんなくだらない、でもとても楽しい日々が何時までも続けばいいのに・・・。
ついついそう願ってしまうのは私の頭が平和ボケしているからかも知れない。










―――――ただ、この3人で迎えるバレンタインはもう二度と訪れることがないだなんてこの時誰一人として知る者は居なかった。








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*お花すっごくいい匂いがするよ!



*ホントだ・・・瞳子、よかったね



*うん♪



*##NA2数字##本当にありがとう



*ありがとー!



*2人が喜んでくれてよかったわ









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