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□【赤の姫V】
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綺麗な赤き蝶の炎……。
大きな炎の中に、小さな炎。
凛華「おはよー。」
草薙「おはようさん。珍しいな、凛華がはよぅ起きるなんて。」
凛華「うん。なんか、目が覚めちゃった。」
今は6時30分、いつも8時ぐらいに起きているアタシにとっては、早いほうだ。
お店の掃除や洗い物、アンナと尊さんの朝食を作って、自分の朝食を食べたら、9時になっていた。
凛華「犯人探しと散歩に行ってくる。」
草薙「昼には戻りなや。」
凛華「はーい。」
アタシはそう言って、外に出た。
凛華「……誰もいない……よね……。」
アタシは人がいないか確認して、暗い路地に入った。
手のほうに意識を集中して、炎を蝶の形にかえた。
炎の蝶は、空高く舞い上がった。