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□【赤の姫[】
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赤く輝く炎……。
紅く煌めく蝶……。


草薙「今から話すのは、俺と十束と尊だけが知っとる、凛華の過去についての秘密や。」

八田「過去の秘密?」

凛華「記憶喪失と関係あるの?」

アタシがそう聞くと、出雲さんは頷いた。

凛華「あの……、出雲さん。何で美咲も一緒なの?」

草薙「八田ちゃんは、凛華と同い年やろ?それに、八田ちゃんには吠舞羅に入ってから頼み事をしたけんな……。」

八田「『凛華と一緒にいること』ってやつっすか?」

草薙「せや。その理由も今から説明する。」

アノ言葉は、そのための……。もしかして……。

凛華「出雲さん。気になっていたんだけど……。」

草薙「ん?なんや?」

凛華「アタシの過去は【赤の姫】って呼ばれているのと関係あるの?」

草薙さんの顔が、一瞬曇った。

草薙「せや。そのことも関係ある。」

ジッポで火をつけながら言った。

草薙「長話になるけど、ちゃんと聞きや。」

グラサンで隠れている瞳が、キラリと光った。
覚悟は……、できてる……。

凛華「うん……!!」

ポンッと、美咲がアタシの肩に手をおいて、笑った。アタシもつられて笑った。
出雲さんも、フッと笑った。

草薙「あれは、尊が王になったぐらいのときや。」

そういって、アタシのほうをみた。

草薙「それはな、凛華。お前との出会いでもあるんや。」



→過去偏,草薙さん目線
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