オリジナル
□Trick or Treat
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:4日目 午前10時:
カイ「────これで、開会式を終わります。」
ここは国文科の建物な1部。
俺とカイは、生徒会の仕事のため、各学部をまわっていた。
俺はステージ袖の幕から、カイが開会宣言をするのを見ていた。
基本的に表舞台に立つのはカイ。
俺は面倒だから、待機ってわけだ。
ライ「お疲れ。」
カイ「たまには、お前もやれよ。」
ライ「無理。俺、そういうの向いてねぇし。」
カイ「はぁ…。次は?」
ライ「えっと…、家政科だな。」
カイ「んじゃあ、行こうか。」
俺たちは国文科の敷地から出て、家政科の敷地に行った。
外にでると、学祭の出し物やら、ステージやら、バザールやらでいっぱいだった。
ライ「何してんだよ。」
カイ「ああ、これ?」
俺がふと、カイの方をみると、リングからモニターをだして、何かをみていた。
数値にグラフ、3つのウィッシュ・スターの画像に文字。
見ているだけで、頭が痛い。
カイ「昨日、ジレが分析したものと、俺が集めたウィッシュ・スターの情報。」
ライ「ふーん…。」
モニターを目でおっていると、ふと、気になるものがあった。
ライ「何これ?」
俺が指差して言うと、カイが説明してきた。
カイ「3つのウィッシュ・スターを調べていると、こんなのが出てきたんだ。」
モニターをきりかえると、わけが分からない文字が、たくさん並べられていた。
なんだこれ?
……ん?ちょーっとまてよ…。
ライ「出てきたのか?これが?」
カイ「そう。中から。」
ライ「中ぁ?」
ウィッシュ・スターの本体の中身から⁉︎
ありえねー…。
カイ「ジレが分析しているとき、出てきたらしいんだ。」
マジか…。
カイ「どうやら文字らしいから、俺が担当して調べてるんだ。」
ライ「解析とかだったら、ジレにやってもらった方が、いいんじゃねぇの?」
カイ「こういう解読は得意なんだ。俺の【情報】なめんなよ?」
そうだった…。
こいつの【情報】半端ないんだった…。
カイの情報の中で得意なのは【解読】
ジレほどじゃねぇけど、分析や解析も、かなり得意。
カイ自身、いろんな本や資料を見てるから、古代文字などを解読するのは、お手のもの。
ちょっと、カイな頭ん中、覗いてみてー。
ライ「で、どれくらいできたんだよ。」
カイ「半分ぐらい。もうちょい、時間がかかるな。」
ライ「へー。」
家政科の敷地に入る前、ふと、広場のある物が目に入った。
カイ「ライ?」
なんだろ…。この違和感…。
カイ「石像がどうした?」
俺がみていたのは、この学園の創立者の像。
学園内の敷地の、いたるところにある。
ライ「なんでもねぇよ。」
カイ「そうか?」
そう言って、俺らは家政科の建物に入っていった。