オリジナル
□Trick or Treat
1ページ/7ページ
:10月25日 午後9時:
俺たちは、博物館の少し離れた、人目につかない場所に黒い車をとめて、その中にいる。
いくつものモニターが浮いていて、俺らを囲んでいる。
そのモニターの情報は、全てスターサファイヤとこの博物館のものだ。
そして……
今から【悪戯】が始まるわけだ。
カイ「ミレとリラは警備員に化けて、監視室に侵入。その後合図がなれば、ライとギルは館内に入るまでは、警備員に化けろ。入ったら解いて、盗品まで一直線だ。」
ギル「窓からの侵入じゃあ、駄目なのか?」
ツキ「真っ正面から入る方が、手っ取り早いのよ。無理に窓から侵入しようとすると警報がなるし、監視室にいる2人がバレる可能性があるの。」
ギル「なーるほど。」
事前に館内に入っているから、盗品がある場所と経路は把握ずみ。
問題があるとしたら……
ジレ「時間(タイムリミット)だね。問題は。」
ツキ「あと、リラの危険性ね…。」
今回は頭脳派の【操作】のリラが、身体派と一緒に行動することになっている。
昨日、ツキがつくったキューブ型の移動式カメラで調査した結果、直接、監査室に乗り込んで、システムをこっちに転送した方が安全で、効率がいいだという。
それに、俺たちの行動をみながら、周りの様子を監視できる、ということらしい。
リラ「大丈夫よ、ミレもいることだし。いざとなったら、ミレのスピードで逃げるわよ。」
リク「バレるのも時間の問題だ。もしそうなったら、ミレ、先にリラと自分の安全を優先しろ。」
ミレ「りょーかいっ!」
今回の心配な点は、身体派にリラが混ざるということ。
基本的、頭脳派は身体派と離れて、特殊は通信システムで連絡をとる、という態勢になっている。
頭脳派と身体派では、身体能力の桁数が違う。
それを、補えるかどうか…。
ツキ「はいこれ、頼まれていた物。」
ミレ「ありがとー♪」
ツキがミレに渡したのは、白い靴。
ライ「何それ?」
ミレ「ん?使ってみてからの、お楽しみ〜♪」
ウィンクしながら言った。
どーせ、ツキが作った物だ。何か細工でもしているんだろうな…。
ツキ「あと、これも。」
そう言って、俺ら3人に黒いマントを渡した。
リク「それじゃあ、皆。」
リクがそう言ったとき、目線が1つに集まった。
リク「……It's showtime。」