夏目友人帳
□4話
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「…そうだ。そういえば俺の噂ってなんなんだ?」
「そういえばまだ話してなかったね。ヒノエ、あの組の中級捕らえたんだって?瓶は持ってる?」
「ここにあるよ」
ヒノエの袖から出てきた瓶…。
それは見覚えがあった。
「それはあの時の…!」
「そう、妖の瓶さ」
やっぱり…。
確かあれは中に獲物を捕らえておく瓶だったはず。
そんなことを考えていると、瓶の中から声がした。
「〈おい出せ!…ん?こいつは夏目レイコの孫ではないか!!〉」
「…こいつ俺のこと…」
「こいつは中級妖怪。貴志を捕らえようと勢力を伸ばしてるところの一人」
俺を…捕まえる?
「妖怪どもが狙ってるのは友人帳だけじゃないのか?」
「始めはそうだったがな。最近はお前の妖力に目をつける妖怪が増えてきたのだ」
「斑の言うとおり、妖の世じゃ、今や友人帳が目的のやつだけじゃなく、お前の妖力を自分のものにしようという輩も少なくないんだよ」