うたぷり
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「―ってことで、 那月はメガネをとると砂月っていう別人格になっちまうんだ。 驚かせて悪かったな」
「那月って二重人格だったんだぁ〜」
「メガネで人格が変わっちゃうんだね」
僕たちはあのままカフェにいるわけにいかず、とりあえず買うものも買ったので僕の部屋に集まっていた。
「そうだ、翔ちゃん! 今日、とぉ〜っても可愛いカエルさんの帽子を見つけたんですよぉ!!」
「ぜってぇ着ねぇからな.大体那月はなんでもすぐ人に被せて…、俺は可愛くねぇっつってんだろ。それに俺は男だ。いい加減―…」
なっちゃんは僕たちがこそっと話している間に、手に持っていた紙袋からカエルのかわいらしい帽子を取り出した。
翔は胡坐に腕をくんで拒否するが、なっちゃんは聞こえていないような素振りで翔に帽子を被せ、写メをとる。
「だぁーッ! 着ねぇっつただろうが!!」