とりこ

□6話
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「ホントきれいだしー!食べるのマジもったいないし!!」

「いや、でも一応飴だから食べないと…ね」


飴細工を前に目を煌めかせるリンちゃんを見て自然と笑みがこぼれる。
なんか自分が作ったものを笑顔で見てくれるってやっぱりうれしいな…。

元の世界じゃ見せる人も限られてたし、レオリオに至ってはバリバリお構いなしに食べてたしね。

思い出してクスクスと笑ってしまう。
たまにこうして思い出すと、元の世界が恋しくなることはある。
でも今の私の居場所はここだ。
思い出は思い出と割り切らないとね。


「ミズキちゃん、今度ウチに飴細工のやり方教えてほしいし!そんで〜テリーの飴作って〜トリコにプレゼントするんだし〜!キャーッ」


乙女だなぁ…。
一途なリンちゃん見てるとホント心から応援したい気持ちになるよ。
いや、応援してるけど。


「いいよ、私基本的に午後は空いてるから、リンちゃんの休みの時にやろっか」

「うん!」

「ん?ミズキ、リン。んなとこで―にしてんだ?」


ひょいと食堂に顔を出したのはサニー。


「お茶してるんだしー」

「サニーもどう?さっきの飴細工もあるよ」

「参加するに決まってっし!」


特に用事がなかったのか私とリンちゃんの前席に腰を下ろすと、飴細工のウサギを手にした。
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