ヴァンパイア騎士

□課外授業+キャンプ
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「…で? 今回はなんなんですか、理事長」


「やだなぁ〜枢くん。そんなにツンケンしないでよー。はっ…もしかして…!!」



某刻。前の課外授業のときと同じノリでナイトクラスに乗り込んできた理事長は「はろぉ〜」とやってきたが、冷静な玖蘭によって区切られる。

しかし諦めない悪乗りの過ぎる理事長は、玖蘭に対して若干頬を染め、両手で両頬をつつみ「もしかして…あの日…?」など馬鹿をかます。

玖蘭そんな理事長から目を離し「うざ…」と嘆息を漏らした。



「ひどいなぁ、枢君は」


「理事長、そんなことより今回はどんな課外授業なんですか?」


「お、友香ちゃん乗り気〜?」


「いえ、とっとと話して早く帰ってもらいたいだけです」



友香がそんな二人の間に割って入ったのは早く授業を進めるためで、そこから生まれた人情も何もないようなツッコミで理事長を制した。

すると、理事長もやっと本題に入る気になったのか咳払いをしてさっきよりはまだ少しきりっとした口調で「次の課外授業はキャンプ(二泊三日)だから、各自3日分の着替えを用意しておくように」と告げ、機嫌が悪いのかまだ少し睨みをきかせている友香から逃げるように教室から出た。
そして迎えたキャンプ当日。

移動用の車に乗り込んだ皆に、はじめだけの同行者である理事長が「このくじを引いてねぇ〜。書いてあるアルファベットがこの4日間泊まるキャンプでのペアだからね」と言い、全員に棒にアルファベットを書いたモノを引かせる。


結果は、
A)友香・支葵 
B)一条・藍堂 
C)玖蘭・瑞樹 
D)梓葉・架院 
となった。



「なんで梓葉ちゃんとじゃないんだ…」


「まぁまぁ、ほら…ね?それ以外の時に一緒に居ればいいじゃん!」



だからあんまり落ち込まないで、と瑞樹が通路を挟んで右隣にいる一条を慰める。

しかし、隣にいる玖蘭が「僕と瑞樹は同じテントだね」と呟いたために、せっかく戻りかけていた一条がまた少し凹んでしまった。



「枢、ダメでしょー!メッ!!」


「…瑞樹さん…それ叱ってない…」


「千里、ツッコんだらだめだ。あれは一種の天然だからな」


「…そう…。…友香、ちょっと膝かして…。眠たい…」


「え!? …し、しかたないな…」



メッと玖蘭を叱る瑞樹と、それを「ごめんね、でも君となれたことが嬉しかったんだ」と怒られている自覚のない玖蘭。

そして、全く叱っているように見えない瑞樹に支葵がツッコミを入れるが、それには触れてはいけないと友香に言われる。

友香の言ったことを理解した支葵は、早速眠くなったのか友香の膝を借りて眠りにいた。
友香の頬がわずかに赤いが、皆慣れていることなのでスルーだ。
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