うたぷり

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「何をしてるんです? 音也」



「あ、」



「トキ兄ー、トキ兄までとうしたの?」





音くんの手を引いたのはトキ兄で、笑ってるけど笑ってないような表情でそこに立っていた。

トキ兄は、どうしたの?と尋ねる僕に小さなため息をついて「水月、人と二人っきりになるのは避けなさい、と言ったでしょう?」とお小言。





「確かに言ってたけど…、音くんだし、大丈夫だよ?」



「彼は男ですよ」



「僕も男ですが」



「…男はみんな狼―」



「それだと僕らも狼だよ、トキ兄」





なんだこの漫才みたいなやり取り。
ってか、男同士でも心配するトキ兄って…、たまにトキ兄は過保護すぎるよ。
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