ヴァンパイア騎士

□課外授業+キャンプ
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― キャンプ場 ―





「あ、意外とちゃんとしたキャンプ場なんですね」


「そうだよ〜」



付いたキャンプ場は川を右にして、手前に2件、小さ目のバーベキューを挟んだ向こう側に2件小さな家のようなキャンプ場が立っていた。

横には森があり、どうやらここはグループキャンプなどで使う場のようだ。



「じゃ、僕は学校に戻らなくちゃいけないから、最終日に迎えに来るよ」



それじゃ、授業の指示はその都度連絡するから。と、もと来た道を車に乗って去って行った。
この日は何の指示も出されなかったので、どうやら1日目は自由のようだ。

自由だと知った瑞樹と一条ははしゃぎ始め、瑞樹に連れられた友香は川岸まで競争を始める。



「はぁ…っ なんで俺が…」


「友香ちゃん意外とはやいねぇ〜」


「まぁ…ってか、瑞樹は?」



先に川岸についた一条と友香は他の皆を放って同時に駆け出したはずの瑞樹の姿が見えないことに気づき、後ろを振り返ったその時。



ドンっ



なにかが勢いよくぶつかり、川淵に立っていた二人はそのぶつかってきた物もろとも川へと落ちた。

川の水深はそんなに深くなく、それも川淵近くなので溺れるような嵩(かさ)でもないため、二人はすぐに起き上る。

そして自分達の真ん中にいる、ぶつかってきた物体を見て二人そろって声を上げた。



「「瑞樹(瑞樹ちゃん)!!」」


「あははー、見事に落ちたねぇ〜」



そう、二人を巻き込んで川に飛び込んだのは瑞樹で、二人の間でケラケラと笑っている。
どうやら走っている最中に思い立ったらしく、後先考えずにやったらしい。

初日…初っ端からテンションの高い瑞樹は、はっちゃけてこれから何をしでかすかわからないほどだ。



「友香、大丈…夫じゃないね…。ほら…これ羽織って…。俺たちのコテージはAらしいから…、そこで着替えよう」



荷物をコテージ横に置いた支葵が友香のもとへ駆け寄り立ち上がらせるが、若干透けている友香の服を見て自分の着ていたパーカーを着せ、Aのコテージへと向かっていった。

そしてその行き違いに玖蘭と梓葉がやってきて、梓葉は一条のもとへ、玖蘭は瑞樹のもとへと寄る。
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