夢への扉

□謎の知的紳士、最上義光
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翌日、眼が覚めた・・・
「んー・・・よく寝たぁ!さて白炉を起こそ。」

松姫は白炉の寝ている所に忍び寄った。白炉はいくら蹴っても叩いても、起きない奴で最終手段の三舟を呼ぶ。

三舟は白炉と同じく式神で白蛇でいちいちうるさい蛇女である。

「我に使えし式神よ使えたまえ、大君の使い三舟!」
と札を地面に投げたすると・・・・

「姉貴♪久しぶりだね!こんなに大きくなって・・・・」
とうるうるな瞳で私の体に巻き付いた。松姫は死にかけていた。

「く・・・苦しいよっ!離してわかったからっ」
ともがいていた。「ごめん」とすぐに離し、地面に降りた。
「さて、三舟あんたに頼みたいことがあってね。こいつを起こしてほしいんだ私が蹴っても、叩いても針で刺しても起きない。」

「うん。それでアタイがこの野郎を起こせ、と?」

「うんっ♪とびっきり死ぬくらい・・・・違う、まぁー殺すきで締めてあげて」
満面の笑みで三舟に頼んだすると三舟は・・・

「はいよ〜♪わかった殺すきで・・・閉めてやるよ(黒笑い)」

三舟も満面の笑みで白炉を締めた。

「い・・・たい・・・痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
いたたたたたたたたたたた!!!!何!?なんでお前がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「姉貴から呼び出されたんだよ!あんたが起きないから起こせって!!」

「ちっ!松姫ぇぇぇぇ・・こんなくそ蛇呼びやがって!」
とぐちぐちと文句をいっていたら力強く締め付けた。白炉は半分死にかけていた。松姫は急いで三舟を止め、すぐに戻した。三舟は怒らせると、何も言わずに締め付け、殺す。ぎりぎり白炉は助かった。
白炉は半分泣いていた。

「俺・・・死にそうになったっ・・・うぅっ(T-T)」
松姫は白炉を撫でた。

「今回は三舟を呼んだけどまた起かったら罰としてこの式神に戻ってもらうからな(笑)」
と黒笑いしながら白炉に忠告した。

そんな事をしている間に準備が出来ていた。松姫は白炉の背中に乗り、鶴姫が教えてくれた道を走っていた。青々とした林の中松姫は歌を歌いながら、走っていた。すると何やら玄米茶の臭いが漂っていた。前方を見ると曲がった髭に、細い指揮棒片手に玄米茶を持っていた男がいた。
白炉が脚を止めて、松姫は降りた。
「我々は、東からまいりました。この軍の将軍松姫です。あなたたちは?」

「よくぞ聞いてくれたね〜我輩は最上義光、素敵で〜賢い、狐であーるっ!」

「「・・・・・・」」
白炉と松姫は無表情で、立ち止まっていた。松姫の心の中は「うるさい人来たなぁ〜」、「あーなんでこいつ家康殿の所に行くってわかったんだろー」と疑問と嘆きであふれかえっていた。

「あ・・・・はい。ちょうど向かっているところで・・・・ははっ・・・はははは」

「なら、我輩と一緒に玄米茶を傾けようじゃないか!君みたいな。清純な人は是非参加したまえ。」

松姫はいらいらしていた。こんな所で足止めをしていたら、らちがあかないと困っていた。

「白炉、もうだめ、我慢の限界が・・・あいつ殺していいかな(笑)」

松姫は笑いながら大鎌を出した。

「おいおいおい!落ち着け!」白炉は松姫の手を抑えつけた。すると最上は白炉に言った。

「そこの薄汚い犬君。田中君を離したまえ。」

「「カッチーン」」
二人の怒りの糸は同じに切れた。
二人は最上に向かって歩き出した。松姫の兵士たちは「やばい!」、「逃げろ」と離れていた。最上軍たちはみんなキョトンとしていた。二人は最上の前に立った。
「なんだね?我輩たちの軍に入ってくれるのかい?なら歓迎の玄米ち・・・」

「おい。てめぇ・・・誰がてめぇの軍に入るって言った?」
松姫は鎌を出した。
「あんた・・・俺を薄汚ねぇーいぬっころだ?」
白炉は牙をむき出した。
「君達・・・落ち着きたまえ。ほら玄米茶ならここに」

「「あの世で玄米茶でも飲んでろぉぉぉぉぉ!!!」」
二人は最上をふっとばし、最上の兵も全員吹っ飛ばされた。
最上は「コォォォォォォン!」と叫び声をあげて空の彼方へ飛んで行った。

「よしっ!邪魔者は消えた急ごう!」
松姫は白炉の背中に乗り走り続けた。

明日はいよいよ家康殿の元へと到着するっ!!松姫は微笑みながら今日を走り続けた。
 

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