【END and RE:TURN】
□始動
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すさまじい轟音によってシンジは意識を覚醒させた。
「ここは…」
周りには瓦礫しかなく、空では戦闘機がある方向に向かって、一直線に飛行している。
そして、その行く先には―
「…使徒だ。」
―市街地を闊歩する異形の姿が、そこにはあった。
*
同時刻、NERV本部―
「―全弾、目標に命中!!」
「目標の状態は!?」
「…損傷軽微!?
以前こちらに向けて進行中です!?」
「馬鹿なっ!?
あり得ないっ!?」
その様子を遠くから二人の男が眺めていた。
一人は中年近くで、顎髭をはやし、もう一人は白髪の、初老の紳士といった表現がピタリと当てはまる。
「やはり、通常兵器では使徒には勝てんか…」
「あぁ、使徒はエヴァでなければ倒せん。」
「いい加減金の無駄だという事を教えてやったらどうだ?
これまでので国が一つ買えるぞ?」
「すべてはシナリオのうちに過ぎん。
彼らも指をくわえて、ただ見ているわけにはいかんのだろう。」
そう言って男達は再びモニターに目を移した。