【END and RE:TURN】

□思い出
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晴れて退院出来たシンジとアスカ。

二人は学校が無期限の休校となってしまったため学校には行かず、葛城邸にいる。

「ねぇ、シンジィ…」

「なぁに、アスカ?」

「何でもなぁい…」

…見ている方が苛つくぐらいにベッタリな二人。

「…ねぇアスカ?」

「なぁに、シンジ?」

「綾波とカヲル君、大丈夫かなぁ…」

「どうかしらねぇ…」



「…何してるの?」

小声で聞くレイ。

「掃除してるのさ。」

そう答えるカヲル。

「どうして…?」

「その方が気分がいいからね。」

「そう…」

―住むところが決まっていなかったカヲルは、現在レイの住んでいるマンションの一室に居候している。

殺風景な部屋に美少女と美少年という、あまりにもミスマッチな組み合わせ。

元々ここに住んでいたレイは気にしなかったみたいだが、カヲルは綺麗好きだったらしい。

レイが退院し、戻ってきた時には既に部屋には塵も埃も無くなっていた。

「後で家具でも買いに行くかい?」

「必要ならそうするわ…」

「じゃあ決まりだね?」

そう言って微笑むカヲル。

「……」

それを見て少し頬を染めるレイだった。



「…まぁ仲良くやってるでしょ、似た者同士ね?」

「そうだよね…、カヲル君と綾波って確かに似てるし。」

「見た目も中身もね?」

「うん…、そろそろ何か食べない?」

「そうね…、今日は何にするの?」

「今日はね…」

言いかけたところで、鳴り響く携帯。

「…ほら、適当にパンでも食べて行くわよ?」

「ごめん、パン切らしてるんだ…」

「「……」」

沈黙する二人。

「…行こう、アスカ。」

そして、二人は葛城邸を後にした。
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