【END and RE:TURN】
□心ー壱ー
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飛来した使徒。
それはシンジとアスカの完璧なユニゾンによって倒された使徒。
それ故に今のシンジとアスカならすぐに片付くと、本人たちも含めて誰もが楽観視していた。
しかし―
「「うおおおおおおおおおぉぉ…っ!?」」
コアが四つあることに二人が気付いたのは、止めを刺そうとしたまさにその時だった。
「こんなの…」
「…聞いてないわよぉ!?」
直後、二人の意識は暗転した―
*
「―とゆう訳で、カヲル君とレイにも一時的にここで生活してもらうことになったから。
ちゃんと仲良くしなさいね?」
一時帰宅したミサトの説明によると―
1.使徒は四体まで分裂可能
2.そして倒すには四つのコアの同時破壊が必要
3.そのためにはパイロット四人の完璧な同時攻撃が必要
―ということである。
「シンジと合わせるだけでもキツかったのにそれを四人でやるだなんて…」
絶望的な表情のアスカ。
「カヲル君と綾波となら大丈夫だよ、たぶん…」
苦笑いするシンジ。
「……」
無言のレイ。
「誰かに合わせるのはそんなに得意じゃないからねぇ…」
困った様に微笑むカヲル。
「そもそも部屋はどうすんのよ?
ミサトの部屋は使えないし…」
頭を抱えるアスカ。
「あら、別に使って構わないわよ?」
それに対し呑気に答えるミサト。
「…掃除してあったらね?」
「…すいません。」
アスカからただならぬ殺気を感じ、ミサトは小さくなる。
「…前途多難だな、これじゃ。」
―独りため息をつくシンジ。
しかし、彼はまだ知らない。
これから起こる、ある意味衝撃的な事件の数々を…