【END and RE:TURN】

□影
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上空に出現した白と黒の模様を持つ球体。

それに対峙する三体の巨人。

「シンジ、あれは…」

「…うん、でもどうやって倒せば…」

あれの本体について知っている二人は行動を起こせずにいた。

しかし―

「…よっと、まずは一発っ!!」

「…真希波っ!?
撃っちゃだめだっ!?」

「にゃ?」

シンジの制止も間に合わず、放たれた銃弾は使徒に直撃する。

次の瞬間―

―パターン青、出現っ!?
8号機の真下ですっ!?

「…っ!?」

異変に気付いたマリ。

しかし時既に遅く、8号機はゆっくりと沈み始める。

「真希波っ!?」

「マリッ!?」

走り出す二体。

その足元に銃弾が放たれる。

「な、何で…」

「マリ、どうして…」

「…三体一度にやられちゃだめでしょ?」

そう言って力無く笑うマリ。

既に身体の大半は暗闇に沈み、銃を構えた右腕しか見えなくなっている。

「…ワンコ君、ヒメ―」

「そんな、真希波…」

「イヤ、こんなのイヤよ…」

「―後は任せたにゃ…」

完全に暗闇に姿を消した8号機。

そして―

「…イヤアアアアアアァァッ!?」

―残された少女の絶叫が、ただ虚しく響き渡っていた。
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