【END and RE:TURN】

□再会ー弐ー
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一時限目終了後、シンジは女子達に囲まれていた。

「前はどこに住んでたの?」

「好きな食べ物は何?」

「好きなタイプは?」

「ていうか、付き合ってる人いるの?」

「あ、その、えーと、いきなりそんなに聞かれても…」

「あ、ゴメーン♪
じゃあ、好きな人、いるの?」

「えっ、えーと……分かんない…」

「えっ、分かんないって?」

「うん…」

(ナルホド、恋する乙女かぁ…
狙ってたのに…)

(奪ってやるわ…)

「えっ、ど、どうしたの?」

「あっ、ゴメンね?
じゃあ…碇君って、あのロボットのパイロットなの?」

「え、えーと…………うん。」

「きゃーっ、やっぱりぃ!?」

「何やとぉ!?」

ガタンという音。

「な、何よ、鈴原?」

「何でもええやろ!?
それより転校生、ちょ、ちょっと付き合えや。
ケンスケ、お前も一緒に行くで。」

「ちょ、ちょっと待てよ、まだメンテが終わって…」

「やかましいわアホっ!?
それよりも転校生、ええか?」

「えっ、あ、うん(何か、前と様子が違うような…)。」



「転校生、その、なんや…、ありがとな。」

体育館裏、そこにはトウジがシンジに頭を下げている姿があった。

「へっ?」

「悪いね、コイツこうゆう不器用なヤツだからさ?」

「シェルターの警備員のおっちゃんが、はぐれてもうた妹を連れてきてくれての。
礼を言うたらそのおっちゃん、
『言うんなら、あのロボットのパイロットに言いなさい。
なんでも彼が周辺の安全を再度確保するように言ったらしいからな。』
て言うとってん。
せやから、ワイはお前に感謝してもしきれへんのや。」

「…った。」

「ん、何や?」

「…本当に良かった、助けられて。」

「転校生…お前っちゅうヤツはホンマにどこまでええやつなんやぁっ!?」

「わっ、ト、トウジちょっと待っ…?」

「…いやーんなかんじ。」

「ちょっと、ケンスケも何とかしてよ!?」

「ワイらの名前まで覚えてくれたんか!?
ホンマにお前っちゅうヤツは…決めたで、転校生!!」

「は、はいっ!?」

「もしお前を酷く言うヤツがおったら、ワイがそいつを叩きのめしちゃる!!」

「ダ、ダメだよそんなの!?
怪我したらどうすんのさ!?」

「なーにセンセみたいなこと言うとんねん、そや、今日からお前のあだ名は『センセ』や!!」

「それよりも暴力は絶対ダメだって!?」

「ほなどうすりゃええねん!?」

「どうすりゃって…じゃあ、友達になってよ?」

「…自分、何言うとんねん?」

「えっ?」

「ワイらはもう友達やないか。
そうやろ、ケンスケ?」

「あぁ、そうだな。
もう十分、友達だと思うね。」

「二人とも………あ、ありがとう…」

「ちょっ、な、何泣いとんねん?
あ、ほ、ほなら昼、一緒に弁当食わへんか?
ワイらはいつも二人で食っとんねんけど、どないする?」

「うん、一緒に食べよう。
それと…」

「ん、何や?」

「これから、よろしくね?」

「ん、こちらこそや。
ほな戻るで、センセ?」

「うんっ!!」






「…碇君、いったい何をしてるの?」

―その光景を遠くから不思議そうに眺める綾波であった。
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