【END and RE:TURN】

□絆
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―シンジ君、いい?
もし失敗したら次に撃てるようになるまで時間がかかるわ。
その間に使徒の攻撃がきてレイの盾が破壊され、ポジトロンライフルも破壊されれば作戦は失敗。
世界は、滅びるでしょうね…
…シンジ君、世界は今、あなたの手に委ねられているわ。
だから、守ってね、この世界を―

「…守りますよ、綾波の為にも、アスカの為にも。」

―カウント10秒前、9、8、7、6、5、4、3、2、1―

「…くっ!?」

射撃時の反動で体に衝撃が走る。

国中の人々の希望をのせた光は使徒へと向かって行き―


―…目標内部に高エネルギー反応っ!?

―外れたっていうのっ!?

「…ああああああぁぁっ!?」

―っ!?シンジ君、下がりなさいっ!?

攻撃が外れたのが分かると、初号機はポジトロンライフルを放り出し、使徒の目の前へと飛び出していた。

瞬間、使徒の攻撃が放たれる。

しかし―

―受け止めてるの、あれを…?

「があああああああぁぁっ!?」

体が軋む。

もう無理だ、諦めろと訴えてくる。

だが、シンジはそれでも耐え続けた。

―…っ!?レイっ!?

初号機が配置されていた場所。

そこにはポジトロンライフルを構えた零号機の姿。

そしてー

「…あなたは死なないわ―」

ー零号機が引き金を引くと共にポジトロンライフルから放たれた光は初号機の横を走り抜け―

「―私が、守るもの。」

―使徒は沈黙、消滅した。
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