【END and RE:TURN】
□告白
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「…君に、伝えたいことがある―」
―シンジの選んだ曲は、不器用ながらも想いを伝えようとする男心を歌った、今のシンジにピッタリな曲だった。
「……」
そして、アスカは、二人の出会いから、今までのことを、思い出していた。
(出会いは、最悪だったわ…
アタシはプライドばっか高くて、シンジやレイにも強く当たってたし…
マグマの中で死にかけた時、アイツ、何も考えないでそのまま飛び込んで助けてくれて…
それからシンクロ率で抜かされて、使徒に心を犯されて…
そして、弐号機ごとアタシはまた、死にかけた。
そして、あの世界で再会して、アタシは…)
―気持ち悪い…
(でも、それでもアイツは、アタシの意識が完全に戻ったとき、泣いてくれて…、そっか…)
―アイツ、いつも側にいてくれたんだっけ…
途端、視界がぼやける。
「―やっぱ、大好きしか出てこない、でも、それだけで…」
―そして、それが、僕から言えるすべてだから―
―だから、どうか、受け取って欲しい―
「君に、伝え…ちょっ、アスカっ!?」
急に抱きしめられたシンジ。
「シン、ジ…?」
―彼女の瞳は、水晶の様にどこまでも澄んでいて―
「…何、アスカ?」
―彼の声は、頼りなげで、それでいて、とても優しげで―
「ずっと、一緒にいてくれる…?」
「…ずっと、一緒にいるよ。」
「…ありがと、バカシンジ。」
―こうして二人はお互いの想いを知り、優しく、抱きしめあった。
続く