【END and RE:TURN】

□堕天使
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初号機、エントリープラグ内―

「こんな時なのに、やっぱり、落ち着くな…」

―母さん、ここにいるんだよな…

「母さん…」

―シンジ君、調子はどう?

シンジの思考はミサトによって中断された。

「…はい、いつでも、行けます(今を生きてるんだ、僕たちは…)。」

なら、今を守ることを、考えればいい。

ーそう…
頑張ってね、シンジ君…

「…はい。」

そう応えた彼の瞳は、決意に満ちていた。



2号機、エントリープラグ内―

「いつものことだけど、やっぱり落ち着くわね…」

―ここにいるのよね、ママ…

「…ママ、アタシ、守るから―」

―みんなを、世界を、そして―

「―今を。」

決意に、拳を強く握りしめたアスカであった。



零号機、エントリープラグ内―

「…碇君。」

レイは独り、考える。

「…私は、私の存在意義は、何?」

―綾波は、綾波なんだよ…

「…私は、綾波、レイ。」

―守るよ、何があっても…

「…私は―」

―独りじゃ、ない

「…誰も死なせないわ、私が守るもの。」

レイの中で、何かが芽生えた、そんな瞬間だった。
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