【END and RE:TURN】

□破滅
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―シンジ君、レイ、使徒は強力なATフィールドを持っているわ。
恐らく、独りであれを中和することは不可能に近い…

「……」

黙り込むシンジ。

―…でも、二人なら無理じゃない。
使徒がジオフロントに姿を見せたら、二人で使徒のATフィールドを中和、その間にこっちで総攻撃を仕掛けるわ。
いいわね?

「…はい。」

「…分かりました。」

静かに応える二人。

―じゃあ、頼んだわね、二人とも。

そう言って、通信は切られた。



そして、使徒が姿を現す。

「…っ!?」

シンジはATフィールドを展開、レイもそれに続く。

―攻撃開始っ!?

ミサトの声と同時に、ミサイルの暴風雨が吹き荒れる。

ミサイルは使徒へと向かっていき―

―瞬間、走る閃光。

―…そんなっ!?

「…くっ!?」

ミサイルは使徒に届く前に、すべて撃ち落とされていた。

ゆっくりと降下して来る使徒。

「…あああああああああああぁぁぁっ!?」

走り出す初号機。

―…レイ、シンジ君の援護をお願い。

「…了解。」

匍匐し、スナイパーライフルを構える零号機。

「目標をセンターに入れてスイッチ…」

銃弾は使徒へ命中、一瞬仰け反る。

「目標をセンターに入れてスイッチ…」

再び命中する銃弾。

―そして、零号機に身体を向ける使徒。

「…綾波っ、そこから離れてっ!?」

「…っ!?」

横に跳ぶ零号機。

先ほどまでいた場所が、使徒のATフィールドによって潰される。

一瞬、隙が出来た使徒。

「…あああああああああぁぁっ!?」

そのまま使徒を押し倒す初号機。

「ああああああああぁぁぁっ!?」

そのままコアを殴りつける。

一発、二発、三発と殴ったところで、使徒の目が妖しく光る。

「…ぐっ!?」

宙を舞う片腕。

そのまま勢いよく吹っ飛ばされる。

「う…」

「…碇君、避けてっ!?」

「…!?」

その場を離れようとする初号機。

だが、少し遅かった。

「…ぐあああああああぁぁっ!?」

―シンジ君っ!?

「碇君っ!?」

潰された両足。

自らの血を浴び、身体を赤黒く染め上げる初号機。

「…綾波、ごめん。」

「…え?」

「約束…、守れそうにないや…」

「…まだ、終わってないわ。」

「え…?」

次の瞬間、真紅の巨人が、二人の目の前に姿を現した。
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