小話

様々なCPがありますので、きちんと確認したうえでお願いします。
(ある程度まとまったらジャンルごとに纏めてあげ直す予定。)
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◆スケダン( キリ椿) 

259話より

(小話→コメント)

2013/02/10(Sun) 14:54

by 管理人
「本当にすいません会長……」

まるで苦しそうに歪ませた眉の下の顔は今にも泣きそうで。
どうしてお前がそんなに辛そうな顔をするんだ、と疑問で仕方なかった。

「キリ、キリ。」

なんとなく、壊れそうで、離れていってしまいそうで、怖くなって思わず何度もその名を呼ぶ。
ぺたり、と彼の顔に手を沿わせればそれはとても冷たかった。

「何故君が謝るんだ。謝るべきは僕の方なのに。だから、そんな顔をするな。」
「かいちょ……」
「……すまなかった。」
「!?や、やめてください、会長が悪いわけじゃない!」
「いや、こんかいのことは100%僕が悪い。どんな罰でも受けよう。さあ、罵るでも殴るでもいい。僕を罰しろ、キリこれは会長命令だ。」


自分でも、ずるいと思う。
こんなときに『会長命令』だとか言って、キリに自分を裁かせることのよって許しを得ようと言うのだから。

でも、それ以外に思い付かないんだ。
僕はキリと離れたくない。

だったら、キリに許してもらうしかない。


「−−無理です。俺は会長に実害は加えられません。」
「キリッ!」
「だから、お願いです。ずっと、俺の側にいてください。」
「……!?……ば、罰にならないぞ、それじゃ……僕が、嬉しいだけだ。」
「!そのお言葉を聞けただけでも、俺は満足ですよ。さ、立ってください。傷の手当てをしなくては。」
「あ、ああ……」
「ずっとあのクソ親父に縛られていましたからね、大丈夫ですか?立てます?なんならお運びしますが……嫌、ですよね。」
「……いや、足が痺れて立てそうにない。よければ運んでくれると助かる。」
「!!は、はいっ」



「(だからと言ってお姫様抱っこは……まあ、キリが幸せそうだからいいか。)」


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