さあ、ようやく来た、今日が。

愛しい愛しいあのこの、誕生日だ。





「誕生日…ですかぃ？」
「うん、俺とお祝いない？」


一ヶ月前の今日、偶然飲み屋で一緒になった沖田くんに、ずっと前から考えていたことを提案してみる。
反応とか、既に予約が入っていたらどうしよう、とか。不安はたくさんあったが、それも嬉しそうに頬を染めて微笑む沖田くんの様子を見て、杞憂だったと悟る。

「旦那はそうゆうこと、興味ないのかと思ってました」


照れ隠しからか、そうごちる沖田くんの耳元に口をよせ、

「沖田くんだけね」

と囁く。途端に、沖田くんの顔は茹で蛸みたいに真っ赤になった。

「沖田くん……かわいい」

思わず口から漏れた言葉は「うるせぇですよ」という台詞と共にはねのけられたが、言葉とは裏腹に顔は嬉しそうで。

思わず俺の口許からも笑みが溢れた。


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尻切れとんぼ＼(^o^)／