乗り換え注意報!
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sideグレイ
滔々と私の魅力についてサブウェイマスターの二人に語っちゃってるトウコちゃん。
うん、なんていうか、ゴメン………私そんな大層な人じゃないよ!
余りの恥ずかしさに手で顔
を覆っていると、ぷるるるる、とズボンのポケットの中に入れてたライブキャスターとやらが震えた。すごいね、地下なのに電波入るんだ!?………まぁ洞窟で入るんだから入るか。
『えーっと、もしもし?どなた様?』
癖で出ちゃったけど、あれ、このライブキャスターの番号知ってんのトウコちゃんだけだわ。
《もしもし、グレイくんかね?》
ブチッ
「………あの、グレイさん?お電話良かったんですか?」
『いや、良くはない。そもそも電話自体良くないっていうか………いや、何でもない』
顔見えた瞬間に思わず電話切っちゃったよ!すごいねライブキャスター顔見えるんだね!知ってたけどさ!
もう一度コール音が鳴る。
出なきゃいけない………だろうね………。
『ごめんね、ちょっと………』
一応断って、車両の端に寄る。画面に映ったのは、なんていうか、あんまり見たくない顔だった。
《いきなり切るなんて酷いじゃないか!》
『や、切りたくもなりますって………。やらなきゃいけない事は全部終わらせてから来ましたよ?何の用ですか、………理事長』
そう、画面に映ってたのは、各地方ごとにそっくりさんがいる、ポケモン協会の理事長だった。
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