乗り換え注意報！
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sideトウコ
「あ、週刊ポケットに載ってた………」
びっくりした顔でつぶやくクダリさん。
そりゃそうでしょうね！わたしだって初めて見た時はびっくりしましたし！
４日前、全く行方の掴めないあいつを探して立ち寄ったライモンシティ。
ひさしぶりにサブウェイに挑戦しようと思ってポケモンセンターの部屋を取ったけど、売店に売ってあった雑誌を見て足が止まった。
たまに買ってる雑誌、週刊モンスター。その表紙に居た女の人の目が、なんというか………そう、あいつに似てたかもしれない。だから、わたしはその号を思わず買っちゃった。
「わ、すご………チャンピオンなんだ……」
雑誌にのってたグレイって人の情報は、ほんの少し。
年は………あいつと同じだ、出身は………ジョウト地方？知らないなぁ……。
すごい、手持ちのポケモン見たことないのばっかりだ。
その日は、ずっとポケセンの部屋で雑誌を読んでた。グレイさんののってるページは、すぐによれよれになっちゃった。
次の日、今日こそはと意気込んで入って行ったギアステーション。
案内板の前できょろきょろしながら周りと地図を見比べる人を見つけた。
「あの、どうかしましたか？」
声をかけたのはぐうぜんだった。
ただ、肩より少し長い黒髪がグレイさんと似てたから、とか、そういう理由はあったかも。
『あ、悪いね。ちょっと聞きたいんだけど、サブウェイマスターってどうしたら会えるのかな？』
ひょいと振り返ったその人の目は、ああ！
雑誌で見たそのままだった！
「あ、ええと、あの、グレイさん！週刊モンスターで見て、あの、凄いと思って………わたしといっしょにトレイン乗りませんか！？」
『え？トレイン？列車？良いけど、あー、あの雑誌もう出てるんだ……』
「はいっ！」
あと、帽子被って下さい！
そう言うとグレイさんはなんで？と首をかしげた。
周りのバトル廃人達があなたを見てるからです、とはさすがに言えなかった。
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