乗り換え注意報!
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sideグレイ
叫び声が聞こえたと同時に、私とトウコちゃんは走り出していた。
でもやっぱり年齢差もあり、私のが早いかな。
『トウコちゃん!着いた時へとへとにならないようにペース考えて!あと、ルカリオかなんか出しといて!』
「えっ、あグレイさん!?」
少しスピードを出してトウコちゃんを置き去りに。腰のモンスターボールから勝手に出てきたのは、ゲンガー♂のムッくんだった。
「ゲーン………」
『ひひひ、分かってるねぇムッくん!やー久し振りだわこーいうの。とりあえず急ごうか、影法師お願い』
説明しよう!影法師とは!
影に入り込んで人の生気を吸う能力を持つというゲンガーの特性に目を着けた私が、なるべく生気を吸わないようにムッくんに私の影に潜んでもらい、影から本体を操って貰うという、なんともムッくん頼りかつつまり身体能力が上がるので敵に奇襲を掛けやすい技術なのだ!
それでも大分疲れるけどね!
『よーしムッくん加速だぁー』
「………ゲ」
分かってるよ私の体の心配してくれてるんだよね、でも加速してくれるムッくん大好きだよ!
がんがんがんと音を立てて職員通路の階段を飛び降りる。角を曲がれば黒い服を着た男が少女からモンスターボールを奪っていた。
『はい成敗ッ!』
「ぐえっ!?」
走ってる勢いのまま男にドロップキックをお見舞いしてやったぜ!はっはぁショボいな!
頭から壁に突っ込んだ男の手から飛んだボールをキャッチして、少女に渡す。
『ほれお嬢ちゃん、怖かったでしょ?もう大丈夫だよー』
「あ、ありがとうおねぇちゃん………おねぇちゃん!」
慌てた声に後ろを見れば、キックがちゃんと決まらなかったのか男が立ち上がってた。つーかなにその服wwwロケット団並みじゃねwww胸のPどうしたwww
「こっの………ガキ!いけっヤブクロン!」
『うわ、ポケモン出した!(パッと見)手ぶらのいたいけな子どもにポケモン出した!』
いやもう私子どもとか言う年齢じゃないけど。
なるほどこれは見慣れた風景だ。あんまり見慣れたくはないけど、これは所謂あくのそしき、か。
『とりあえず………邪魔だよ、』
私の前に立ちはだかった事後悔するといいさ。
戦いますか
(でもあのポケモンかわいいなー)
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