乗り換え注意報!

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sideグレイ



結果的には、勝ったと言える。
出されたポケモンをムッくんがさいみんじゅつで眠らせ男にハイキック……が、方向が悪く誰も居ない廊下に吹っ飛んだせいでそのまま逃走を許すというね、もう………プラーズマーって叫びながら行ったけど。
ああ、詰めが甘いってドヤ顔する師匠が目に浮かぶー。
でもポケモンもしっかり連れて帰るあたり、良い奴なんだかそれともただたんに手持ちが減るのを嫌がってるだけなのか………。

『うーん、じゃあとりあえず行こうかお嬢ちゃん』
「あ、うん」
「グレイさぁあああん!!」
『あ、トウコちゃん』

忘れてた訳じゃないよ!本当だよ!

「ど、どうなりました!?」
『あー………逃げられたよ。プラーズマー!って叫びながら』
「プラズマ!?それ、それは………でも……」

トウコちゃんは暫く悩んだ後、なんか悪どい顔でぶつぶつ言ってた。ちょ、潰すとか聞こえたの気のせいだよね!?

「とりあえずこの子を迷子センターに預けに行きましょうか!」
『え、あ、うん………』
「で、そのあとポケモンセンターに行きましょう!あ、あのひとつお願いがあるんですけど………」
『なんだい?』
「バトル、してくれませんか!?」

勿論だよと頷いて、私は少しトウコちゃんに申し訳なく思った。
タイミング悪すぎるだろ、そういや私手持ち全員ガチパだわ。
初めて来た地方では転送マシンが上手く繋がらないのはザラにある。
トウコちゃんの手持ちを心配しながら、そして女の子の手を握りながらではあったが───しかし私の頭の中は、最早バトルの事で一杯だった。
久しぶりに楽しめるだろうか?





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