乗り換え注意報!

□11
1ページ/1ページ





sideグレイ



休憩室で出しても被害の無いポケモン………という事で、君達に決めたよムッくん、ココノエ、ゲッコウ、ミズハ。他2匹、お前らは駄目だ。でかい。
…………いや、よく考えたらミズハも駄目だったかな、と4匹を出してから思ったけれど、クラウドさんが嬉しそうで何も言ってこないので良しとする。

『これがムッくん、ゲンガーの男の子です』
『こっちがゲッコウ、ブラッキーの男の子』
『この子がミズハ。ミロカロスの女の子で、』
『この子がココノエ、キュウコンの女の子です』

順番に紹介するが、クラウドさんは聞いちゃいない。毛並みがどうとか筋肉のつき方がどうとか、キラッキラした目ではしゃいで語ってらっしゃる…………あ、ゲッコウに蹴られた。

『クラウドさん、ゲッコウは背中よりアゴの下が好きですよ』
「おっ、ホンマか。よっしゃリベンジやでゲッコウくん!」

うりゃうりゃとゲッコウを撫で回す彼は、なんていうか子供みたいである。オッサンの癖に!

『………ていうか、あれ?クラウドさんジョウト出身なら見たことあるんじゃないですか?この子達の種族……あ、ミズハ以外』
「まぁあるんやけどな、近所のガキはイーブイ持っとったし。やけど、やっぱここまで良う育てられとったら見たいやん?」
『いや聞かれても』

良い大人がね、とミズハの背中をぱしぱし撫でると、彼女は嬉しそうに尾を振った。ちょ、狭い室内でそれは。

「オッツカレェ──ブッ」
「あ」
「あ」
「あん?」

ぶんと振られたミズハの尾は、タイミング良く(悪く?)扉を開いて入ってきた男の人の顔に見事に紅葉を咲かしたのだった。
ていうか、あの人見たことあるんだけど───あ、ムッくんに眠らされて頭打った人じゃん………本当運無いなぁ………
可哀想だったので手を合わせておいた。いや、ほんとスミマセンうちの子が。




.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ