呟く小人

□捜査方法って?
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まさか、始まりがここからとはね。


彼女の兄、風間が誘拐事件で捕まった後のこと…………。


〜〜〜〜〜〜〜〜


【………………。】


警部補っていい役柄なのかな。
さっきから人がバンバン寄ってくる。

浮薄だよ。
今日はなんか土方さんの格好(てか変装)して、次の包囲をどうするか探る為に来たんだ、けど。


「土方警部補。少々、よろしいですか?」

【な、なんだ?齊藤。】

この人は齊藤一。
一くんもまた、僕の仲間でもあるんだ。
つまりは同業者ってこと。

「こちらへ。」

こっち、というと会議室………だよね。
促される方向で会議室に入った。

【どうしたのさ、一くん。】

「…………やはりか。いないと思ったら。こんなところで何をしている。」

【何って、今日の包囲網調べに。】

「…そのことだか。」


急に語気を弱めて、一くんは話した。


「今日の包囲は何か違うようだ。何故か、警部補が昨日、風間事務所へ連絡をいれていた。」

【風間ってさ、例の誘拐事件の?】

「あぁ。」

【あれ?でも出られないんだよね】

「弟が継いだらしい。」

【………へぇ。】

「それで、今その弟、というのが殺人事件の現場にいるらしい。行くか?」


へー…………。
その子、殺人事件も扱ってるんだ。
だったら経験豊富の可能性が高いなぁ。

【いくよ。】

「そうか。では行くぞ。」


もう既に近藤警部に許可をとってあったのか、すぐに行こうとしていた。

と、その時。


【『うわっっっっ!!!』】


ドアをいきなり開けてしまったため、
周りをみてなかったのか。
誰かとぶつかってしまった。


『いっつ…………。ご、ごめんなひゃい。』


そこにいたのは、

短髪黒髪の子。
しかも扉に当たったせいか、ごめんなさいのところを噛んでいた。

「どうした、海風」

『あ、齊藤さん。土方さんでしたか。』

この子は海風、と言うみたいだね。

【どうした?急に急いで。】

「あ、はい。これから事件の方にいくんで、佐之に送ってもらおうかなって。」


へぇ………。

とかなんとかおもっていると、
この子が言った言葉を思い出す。

…………まさか。


ちらりと一くんの方を向いてみて、
目で悟ったのか、こくりと頷く。

まさか、この子とは…………。

まぁ、いずれにせよ見れるのは楽しみかな。

もちろん、包囲網のことも、ね。



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