呟く小人

□酔った彼
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僕と向かい合わせに座って
淡々と話始める総司。


【まず土方さんはね。】

『うん。』

【銚子一本で酔っぱらうんだよね、あの人。今日もすごかったんだよ?】

『へぇ………どんな風に?』

【何か僕につかみかかってきてさ、
攘夷の愚痴聞かされたんだよね。】

『タチが悪いね。』

【たち?】

『あ、えーとその人の性質のこと。』

【へぇ。じゃ、次は一君。】

『一君って強そうだよね。』

【うん。新選組幹部の中じゃ、かなり強いんじゃないかな。
この前も新八さんが買ってきたお酒、一人で全部呑んでたし。】

『うわ………。すごいね、一君。』

あんまり見たことないけど、一君って結構飲める口なんだー。
今度お酒持っててあげよ。

【次は左之さん。あの人は酔ったら腹踊りね。】

『あーー………。切腹した腹見せてるんだ。ここでも。』

これは知ってる。僕も目の前でやられたことあるから。

【絶対に酔ったら、腹踊り!なんだよねぇ……。あの人。】

『平助は?』

【飲むだけので後は寝てるみたい。】

『へぇ………。いっぱいいるんだなぁ。』

【ちなみに僕はーーーー。】

『へっ?』


目が細くなり、妖艶な笑みを浮かべている。





【酔うと、君を襲いたくなる。】






『は!?総司!??』

【##NAME##ちゃん…………。】

『ちょ………。そう……』

【だい……す……き……。】

そのままコテンと僕の胸に寄りかかってきた。
すると規則的な寝息が聞こえた。

『………寝ちゃった。』

【………ムニャ……。】

『はぁ……おっきなネコ……。まぁこんなにゃんこだから、好きなんだけどな……。』

と総司の頭を撫でて気づいたことがあった。

腰に手を巻かれていて動けない………。


しょうがないから僕はこのまま(座ったまま)眠った。

僕が眠った後、目を開けてこちらをみてる総司に気づかずに。
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