呟く小人
□幼き人
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総司)確か、凪ちゃんが記憶があった時のことだよね?
一)うむ。
『そーくん!はじめくん!へいちゃん!』
【あ、凪ちゃんだー!】
「だな。」
「ひさしぶりだな!!てかへいちゃんってよぶなよ!!おんなのこみたいだろーー!!」
『へいちゃんはへいちゃんだよ?それにへいちゃん、かわいいもん!』
平助)あん時俺『へいちゃん』って呼ばれてたよな。ちゃん付け止めろって言っても、凪のやつ
『ケンカでぼくにかてたらなおしてあげるよ?』
なんて言ってたしな!?
総司)で、ぼろ負けだったんだよね。それで、幼稚園上がるまでずーっとちゃん付けだったよね〜〜♪♪
一)確かにな。あれは滑稽だった。
総司)あ、そうそう。こんなこともあったよね。
幼稚園上がって小学校のとき。
『総司くんーー………。』
【どしたの?凪ちゃん。】
『教科書が行方不明ー……。昨日教室に置いてあったのにー。』
総司)一回教科書を誰かに捕られちゃったみたいでね。
まぁ、犯人は知ってたよ?だって見てたし。
【あぁ、それ知ってるよ。おいで、凪ちゃん。】
『………。』
【こいつらだよ?】
総司)もうニッコリ笑ってたね。
怖いくらい黒く。
「「「……………(汗)」」」
『ねぇ…君達………。』
「「「は、はぃぃ!!」」」
『僕を怒らせたら………どうなるか知ってるよね?とくにそこの緑のパーカーの人。』
「は、はぃ…………。」
『また一週間学校にこれない身体になりた「いいえっ!滅相も御座いません!!」………ふう…。』
【いいの?凪ちゃん。】
『いいの。反省したみたいだから。もうこんな事しないでよ?』
総司)…………聖母マリアみたいだったよ?小学校二年生だったのにさ。本当慈悲深いねぇ…。
『ほら、もう行っていいよ。もう怒ってないからさ。多分。』
「「「は、はいっ!」」」
総司)今でも慈悲深い?一君。
一)あぁ、犯人は逮捕しているが、捕まった輩に労いの言葉をかけたり、出所した奴らに一人一人会いに行ってるらしい。
総司)変わんないねぇ………。少し妬いちゃうなぁ……。
一)お前が悪い。
平助)ははははーー(苦笑)
総司)まぁ、こんなとこかな。