ヴァンパイア騎士†短編
□ 瑞樹の誕生日〜裏庭にて夜会〜:中
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「知香のバカ!!べ…別に雷が怖くて潜り込んでる訳じゃないし!!
「なら梓葉の所に行けばいいんじゃないのか?」
藍堂がふと思った事を口にすると、瑞樹と知香は同時に首を横に振った。息が合っている。
「「梓葉は歯軋りが酷いから無理。」」
「ちょっとー!?酷くない!!?」
台詞までハモった。素晴らしいシンクロ率と云えよう。
梓葉は即座に抗議をする。
だが、2人は視線をあさっての方向に向けるだけで無言を貫いている。
「え!?梓葉ちゃんって歯軋り酷いの?」
「そ…そんな訳ないじゃん!!
「「……………。」」
「ちょっと瑞樹と知香!!そんなこの世の終わりみたいな顔しないでよっー!!!
一条が率直な質問を梓葉に問いかけ、梓葉はどもりながら否定するが、瑞樹と知香が深刻な表情をしている所為でそれが事実だという事が容易に分かる。
「歯軋りはこの際置いておいて…このクマの名前は“藤岡”にしょう!!」
「ネーミングセンス悪いな、お前っ!!」
「あ〜いど〜う…っ!!それは僕の瑞樹に対して言っているのかい…?」
「か…枢様!!?めめめめ…滅相もないっ!!!」