〜笑想曲〜
□第二楽章〜お茶会〜
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しばらくすると店の中にクッキーの甘い香りが漂ってきた。##NAME1##は初めて知るその香りに目を見開いた。
「やさしい香り…。」
##NAME1##はポツリと呟く。
間もなくトレーに乗せた骨壷とティーセットを持ってアンダーテイカーが戻ってきた。
「さあ、##NAME1##。お茶会にしようね〜」
テーブルの上にトレーを置くと##NAME1##を棺に座るように促した。
戸惑いながらも棺の上に座るとテーブルの上の骨壷をじっと見つめた。
その様子を似たアンダーテイカーはニヤリと笑うと言った。
「ひっひっひ。開けてごらん?」
恐る恐る骨壷のふたを開ける##NAME1##。
ふわりと甘い香りが##NAME1##の顔を包み込む。
「あ……。」
驚いた声をあげる##NAME1##。
先ほどの‟やさしい香り″の正体は骨壷の中のクッキーだった。
「おいしいよぉ。たんとおあがり?」
アンダーテイカーは骨型のクッキーを一つ摘まむと##NAME1##に差し出した。
しかし##NAME1##の反応は意外なものだった。
「これ、何?」
しげしげとクッキーを見つめる##NAME1##。
固まってしまったアンダーテイカーの頭から帽子がずり落ちる。
「……。##NAME1##はクッキーも知らないのかい?」
アンダーテイカーは一語一語区切るように言う。
「くっきー…。やさしい香り。」
クッキーを見つめたままの##NAME1##。
しびれを切らしたアンダーテイカーは手に持っていたクッキーを##NAME1##の口の中に押し込んだ。