Short
□Last memory
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これは、ミーたちの「過去の未来」のおはなし。
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覚悟は、あった。
ボンゴレを襲った脅威に、助っ人で呼ばれた過去のボンゴレ達。
彼らの潜在能力は、もう嫌という程知っていて。
師匠が「未来を予測することも、術士の大事な一要素だ」なんて言うから、この先どうなるのか、ずっと考えていた。
もし、もし彼らが白蘭に勝ったなら。
未来(いま)のリセット
--------そんな可能性も、考えてなかったわけじゃ、なかった。
ボンゴレの雨の守護者の父親も。
死んだアルコバレーノ達も。
ボンゴレの大切な人たちが、みんなみんな、生き返る。
もしそんな可能性があるなら、お優しい過去のボンゴレ御一行は、必ず、迷いもなくそうするだろうと。
そして歓喜して、自分たちは未来を救ったのだと、疑いもせず思うのだろうと。
そこに、小さな犠牲があることに気付かぬままに。
ほんの小さな、取るに足りない犠牲が。
そう、考えていた。
そして、ミーは覚悟した。
これで世界が元どおりになるなら。
またベルセンパイが、笑うなら。
ミーは、取るに足らない犠牲になってやろう。
……みんなみんな、生き返る。
そんな奇跡を、ミーは許容した。