フェアリーテイル夢小説
□第1章
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『や〜〜〜〜っと着いた―――!』
マグノリア街入口前に体を大きく伸ばしながら、大声で叫ぶ人物がいた。
『いやー、まさか徒歩で5日もかかる距離だったとは……今度からは馬車とかにしようかな?』
それはカイトだった。
討伐した闇ギルトからマグノリアまで徒歩で移動したのだが、道に迷ってようやく着いたのだ。
ちなみに道に迷わなければ2日しかかからない距離だ。
『さて、妖精の尻尾はどこかな……お!』
妖精の尻尾を探していると、300メートル先に懐かしい魔力を感じた。
肉眼で見ると巨大な影が道の真ん中を歩いていた。
『やっぱりエルザだ♪』
それはよく見ると、長く綺麗なスカーレットの髪をなびかせた鎧美女が、巨大な角を担いでいた。
歩くたびにズシン、ズシンと聞こえる。
『助かった。エルザについていけば妖精の尻尾に着くな♪
おーい、エル―――』
ふと、口を閉じ、考えるように頭をかかえる。
『いや、まてよ……普通に登場しても面白くないしな……そうだ♪』
ニヤリと子供のような笑みを浮かべると、エルザの持っている巨大な角の影に潜りこむ。
エルザは気づかない様子で、どんどん進んでいく。
(ふっふっふ、反応が楽しみだな♪
それより着くまで寝よ―――Zzz)