フェアリーテイル夢小説
□第2章
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朝日が挿し込み、重い瞼をゆっくり開ける。
『あ〜今日もいい天気だね〜♪』
そのまま二度寝につこうとした瞬間、ドアが吹き飛ばされて完全に目が覚めた。
「いつまで寝ているのだ、カイト?」
入ってきた人物はエルザだった。
『おはよ〜、エルザ。何か用?』
「昨日言ったではないか。すぐに出発するぞ」
『えぇ〜、俺はパスするわ』
再び寝ようとすると、縄でぐるぐる巻きにされた。
「そうはいかない。ついてきてもらうぞ」
そのまま引きずられ、外にあったエルザの荷物の山に投げ込まれる。
『毎度思うけど、エルザって必要以上に荷物が多いよね?』
「なにを言う?これぐらいが一般的だぞ?」
『エルザの一般的は通常の5倍だよ』
そんなやりとりをしていると、いつの間にか集合場所のマグノリア駅についた。
そこにはナツとグレイ、ルーシィにハッピーが先にいた。
「すまない、待たせたか?」
「荷物多っ!!!!」
エルザ到着の瞬間、ルーシィの素早いツッコミ。
今日も絶好調みたいだ。
『お!ついたのか?』
縄を魔法ですり抜け、地面に着地する。
「あ、カイト。おはよ〜」
『おう、ハッピー。今日も青いな』
「猫ですから」
普通の猫は青くないと思うのだが……
「ん?君は昨日フェアリーテイルにいたな……」
ルーシィに気がついたのか、エルザが声をかける。
「新人のルーシィといいます。
ミラさんに頼まれて同行することになりました。
よろしくお願いします」
ペコリと丁寧に頭を下げる。
育ちの良さが分かるな。
「そうか……ギルドの連中が騒いでいた娘とは君のことか。
傭兵ゴリラを倒したとかなんとか……頼もしいな」
『へぇ〜、ルーシィって以外とすごいな』
「それ……ナツだし事実と少し違ってる……」
ルーシィが小さな声で反論する。
「今回は少々危険な橋を渡るかもしれないが、その活躍ぶりなら平気そうだな」
「危険!!?」
ルーシィが過剰反応する。
だが、ナツはなにか気にくわない様子だ。
「フン。なんの用事か知らなぇが今回はついてってやる。
条件つきでな」
「条件?」
「バ…バカ…!!!
オ、オレはエルザの為なら無償で働くぜっ!!」
ナツの発言にグレイが戸惑う。
が、そんなの眼中にないように話を続ける。
「帰ってきたらオレと勝負しろ。
あの時とは違うんだ」
エルザ以外のメンバー(グレイとルーシィ)が驚く。
「お、オイ!
はやまるなっ!!死にてぇのか!?」
グレイの静止も聞かない。
エルザは髪をかき分けながら軽く感心していた。
「確かにお前は成長した。
私はいささか自信がないが……いいだろう、受けて立つ」
エルザは承認したみたいだ。
「自信がねえって何だよっ!!本気で来いよな!」
「フフ……わかっている。
だが、お前は強い……そう言いたかっただけだ。
グレイ、お前も勝負したいのか?私と」
弱気なグレイは首を激しく横に振る。
なんと言うか……情けないの一言だな。
「おしっ!!!燃えてきたァ!!!!
やってやろうじゃねーかっ!!」
ナツが顔を文字通り燃やしながら、気合いを入れる。
『あ、それなら俺も条件いいか?』
「別にいいが……何だ?」
『面白そうな相手は俺にやらせて』
「それだけなら構わん。
よし、列車に乗るぞ!」
エルザに続き列車に乗っていく。
でも、あれ?ナツって確か……