フェアリーテイル夢小説

□第5章
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〜マグノリアの街〜

「帰って来たぞ―――!!!」

「来たぞ―――!!!」

街につくなり、ナツとハッピーのテンションが上がった。
正直うるさい……

「しっかし、あれだけ苦労して報酬は鍵1個か……」

グレイは納得がいかないようで、まだ少し愚痴っている。

まぁ、それもしょうがない。結局報酬の700万Jはエルザが断り、追加報酬の鍵だけを受け取ったのだ。

その鍵はと言うと、どうやら黄道十二門のひとつらしく、ルーシィがありがたく受け取っていた。

ちょっと納得できないよなぁ……。

だが、ここで抗議しても無意味なことを俺は知っている。

『そう言えば、今回貰った鍵はどんなのなんだ?』

「人馬宮のサジタリウス♪」

ルーシィはうきうきとして答えてくれた。

それにしても人馬か……

『うまそうだな……』

「Σ食べちゃだめだからね!!」

毎度のことながらルーシィの素早いツッコミが入った。

すると、前方を歩いていたエルザが急に立ち止まった。

「さて……早速だが、ギルドに戻ってお前たちの処分を決定する」

この一言によって皆のテンションが下がった。

「私は今回の件については概ね海容してやってもいいと思っている」

おお、エルザがいつになく優しい。なにか心境の変化でもあったな。

『でも、判断するのはマスターだからね〜。あ、当然俺は弁護する気はないよ』

「それは私もだ。それなりの罰は覚悟しておけ」

またこの一言で皆が騒ぎだした。

「まさかアレをやらされるんじゃ!!?」

「ちょっと待て!!!アレだけはもう二度とやりたくねえ!!!」

「アレって何―――!!?」

ただ一人、楽観的なやつがいた。それはナツだ。

「気にすんな。“よくやった”って誉めてくれるさ、じっちゃんなら」

どこからその自信は沸いてくるのだろうか?不思議でたまらない。

だが、その自信もエルザによって無惨に打ち砕かれた。

「いや……アレはほぼ決定だろう。ふふ……腕がなるな」

そう言うエルザはホント嬉しそうだった。
そう言う俺も楽しみなわけだが♪

「いやだぁ―――!!!!アレだけはいやだ―――!!!」

『ハハ♪逃がさないよ、“黒い衣”』

逃げようとするナツを縛り上げ連行する。
グレイとハッピーはすでに諦めたらしく、トボトボと暗い顔で歩いていた。

「だから、アレって何―――!!」

なにも知らないルーシィは問いかけるように叫んでいたが、誰も答えなかった。

ギルドの異変に気がついたのはそんなときだった。

「何だ……?ギルドの様子がおかしい…」

「な…なに?」

「これは……」

『嘘だろ……』

皆唖然として息を飲んだ。

目の前にあるのは巨大な鉄柱が何本も刺さり、無惨な姿となった妖精の尻尾のギルドがあった。

「誰が……!!!」

ナツは悔しさのあまり、涙を浮かべていた。

『俺たちが留守の間になにが……』

「ファントム」

突然聞こえた声の方向を見ると、そこには悲しそうなミラちゃんがいた。

「悔しいけど……やられちゃったの……」
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