IS夢小説

□第6章 学年別トーナメント
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一夏が二人を安全な所にまで運び、戦闘に加わろうとする。

『あんのバカっ!』

素早くISと月炎を展開し、二人の間に割り込む。

『二人とも止めろっ!』

月炎をラウラの首に、一夏の雪片を止め、叫ぶ。

「「なっ!?」」
二人の動きが止まった。

「海人!邪魔するな!」

「邪魔するなら貴様もただでは済まさんぞ!」

『チッ!うるせーな……』

そう呟くと二人の手首を掴み、回転してそれぞれ反対側の壁に投げつける。

『テメーら、少しは落ち着け。それと、ラウラッ!』

ラウラが少し怯えた表情になる。

『テメー今、本気で一夏を殺そうとしただろ。』

「「「!?」」」

周囲が驚く。
それは、ラウラ本人もだった。余程気づかれないと思っていたのだろう。

『一夏も俺が割り込まなかったら確実に死んでたぞ。いつも言っているだろ、激情に駆られて先走るなってよ』

「うっ……」

ハァ……まったくこいつは……

『とりあえずこの戦いは学年別トーナメントで決着をつけるか、俺を倒して始めてみろ。いいな?』

「……わかった」

ラウラは渋々頷いてISを解除する。

『一夏とシャルルもそれでいいな?』

「あ、ああ……」

「う、うん……」

こちらもISを解除する。

『よし。ならこの勝負俺が預からせてもらう。
一夏とシャルルは怪我した二人を医務室に運んでこい。』

「え?海人は?」

『すまんが、俺は別用があるから行けない。ほら、急いで行け!』

「「は、はい!」」

ふぅ、やっと行った。

「おい!」

ラウラがつかつかと近づいてきた。

「なぜ止めた!」

『だから言ってるだろ?
お前が一夏を殺そうとしたからだ』

「くっ、また織斑一夏か……なぜ、そんなにもアイツを気にかける!あんな才能の欠片もない奴に……」

『ちったぁ口を慎めよ……ガキが!』

瞬間、ラウラのISスーツの胸首を掴み持ち上げる。

ラウラを見つめるその目はいつもの穏やかさはなく、冷たい目だった。

『アイツは俺を越えさせる――いや、越えるんだ。その邪魔をすんな』

掴んでいたラウラを離す。
首が絞まっていたのか、激しく咳き込んでいる。

「ハァ、ハァ……なんだ、貴様も変わってない部分があったな……」

ラウラが何か言ったみたいだったが、聞こえなかった。

ハッと正気に戻り、自分がしたことを後悔する。

『……すまんラウラ。苦しかっただろ?』

「いや、大丈夫だ。
それより、この勝負お前が預かったよな?」

『ん?ああ。まあ、とっさにな言ったんだがな……』

「ちょうどいい。私とタッグを組め」

『……はぁっ?』
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