ダンボール戦機(W)(WARS)

□吸血鬼と人間
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「…んっ!」

死んだと思った
だがユウヤはまだ生きている
両親の元にいけなかった事を残念に思いながら辺りを見回す

「ここは?」

先程までいた森ではなく、家の中にユウヤはいた
何が起こっているのか分からず混乱する

「あっ目が覚めたんですね」

声がする方に向けば…人間がいた

「森の中で倒れてたんですよ」

『食べれますか?』と人間は手に持っているスープをユウヤに渡す
しかしユウヤはそのスープを手にする事はない

「?」

人間は不思議に思いユウヤに手を伸ばす…が


バシィ


強い力で手を弾かれ、その瞬間スープが床へと散らばる

「僕に触るな!!」

ユウヤは鋭い視線を人間に向ける

「人間が僕に触るな!!」

突然現れた人間の姿にユウヤはどうしたら良いのかと混乱するばかり
自分も両親のように人間に殺されてしまうのだろうか

「あの…」
「っ!!」
「僕は人間じゃありませんよ」
「……はぁ?」

突然の人間の言葉にユウヤは唖然とする
人間じゃない、だが吸血鬼であるユウヤには分かる
目の前の人物は間違いなく人間だ

「僕は人間ではなく、魔女です!!」
「…君、男だよね?」
「男の魔女何です!!」

…訳が分からない
目の前の人間は自らを魔女という
魔女は確かに人間じゃない
だが魔女は主に女性であり、こんな場所にはまず住んでいない

「(僕を油断させる罠か)」

だがあまりにも自信満々に言われた為に嘘をついてるようには思えなかった

「えっと…」
「その顔は信じてませんね」

『良いでしょう証拠を見せます』とじーとユウヤを観察するように見つる
しばらくの間、人間は先程のように自信満々にユウヤを指差す

「貴方はズバリ吸血鬼のコスプレをした吸血鬼マニアですね!!」

……は?
何度か分からない程、同じ反応をユウヤは人間に向ける
訳が分からない…これもまただ
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