黒子のバスケ

□緑間真太郎の恋人
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「真ちゃん!!」
「…何なのだよ」

相変わらず自分に言い寄ってくる高尾に溜め息を吐きながら緑間は応えた

「さっき聞いたんだけど高杉が2年の坂田さんに告白したらしいぜ!!」

高杉とは同じクラスの男子の事だ
目つきが怖いらしいが顔はイケメンらしく
密かに彼のファンクラブまであるらしい

「はぁ、それがどうしたのだよ」

全く自分に関係のない話に緑間は呆れながら眼鏡を直す

「高校といえば恋!!周りは既に彼女持ちの奴らがいっるてのに毎日毎日バスケ練習で彼女すら作る時間のない俺達はどんどん青春に置いてきぼりにされるんだよ!!!」

何やら熱く語り出した高尾

「くそぉっ彼女欲しい!!」

今日のラッキーアイテムである眼鏡を掛けた黄色のうさぎの赤い靴を脱がしたり履かしたりしながら高尾の話を無視する

「まぁ、俺達二人彼女居ないもの同士
仲良く今日もバスケするぞー!!」
「………はぁ?」

今まで高尾の話を無視してきた緑間だが最後の言葉に反応する

「待つのだよ
彼女居ないもの同士とは誰と誰の事だ」
「俺と真ちゃんに決まってるだろう!」

当たり前だろっと高尾は言う

「…高尾、一つだけ言っておこう」
「どうせ、『お前と一緒にするな』っだろ」

しかし

「俺は既に彼女がいるぞ」
「……」

ガタンッ

「はああぁぁぁぁぁぁ!!!!」






高尾に彼女がいるとバラしてから更にしつこく付きまとわれるようになった

「ねぇ真ちゃん、彼女さん紹介してくれよ」
「…」

毎日のようにやれ紹介しろだの写真を見せろだの

「なぁ真ちゃん…彼女見〜せ〜て〜」

我慢の限界がきていた

「五月蠅いのだよ!毎日毎日!!」
「良いだろ!見せろよ
それとも自慢か?自分には彼女いるからって自慢してるのか!!」

何度言われても自分は彼女を高尾に紹介するきはない

「諦めるのだよ」

スタスタと先にいく緑間

「じゃぁ、此だけ聞かせてくれ」

先程とは違う高尾に緑間は振り向く

「彼女さんの事好きか」

高尾の知る緑間は余り他人に感心が無く
誰も近寄らせない雰囲気を持っていた

「当たり前だ」

今まで見たことない表情をする緑間











今日はお互いの部活は無く
久しぶりに緑間の家に彼女…黒子テツナは来ていた

「どうしたんですか…真太郎君」

緑間のベットの上で寝転ぶ黒子に緑間が甘えるように抱き付く

「何でもないのだよ」

黒子と二人でいる時間は緑間にとって幸せだった
中学の頃に黒子に惹かれた
それは緑間だけではなく他のキセキの世代も同様
皆が彼女にアピールする中、緑間だけは何もしなかった
いや、何も出来なかった
その時だけ自分の性格を呪った事は無い

でも彼女は…黒子は緑間を選んだ
不器用で素直になれない緑間を好きだと言ってくれた
やっと手に入れた黒子を高尾に会わせるなど…ライバルをつくるようなものだ

「渡したくないのだよ」
「何がですか?」
つい口にだしていたようだ

「何でもないのだよ」
「…分かりました」

優しい彼女

「テツナ…好きだ」

言葉は甘く

「本当にどうしちゃったんですか」

更に強く抱きしめる

「テツナ」

少しずつ近づく二人の距離

「大好きです…真太郎君」
二人の唇が触れ合う






END
 

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