カーニヴァル

□お前はうちの子だろ
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喰が貳號艇に来てから数日がたった
敵の動きもここ数日はなく、趣味の植物研究も随分はかどり何やかんやで楽しんでいた

「あっこんにちは平門さん」

廊下を歩いていると前から平門がやってきた
ここ最近彼の姿をあまり見た事がない、流石に艇長だと忙しいのだろうか

「やぁ喰君、どうだい貳號艇にも慣れたかい?」
「はい、皆賑やかで良いですね」

壱號艇にはない騒がしさが何だか新鮮に感じる
キイチちゃんは我が儘な所はあるけど基本しっかりしてるし、朔さんは居ない時が多いし居る時は殆ど寝てる

「平門さんは今からお出掛けですか?」

いつもの黒いコートと黒いの帽子を被っている

「いや、これから会議でね」

やはり僕ら闘員とは違って艇長は休む暇もないようだ

「(会議って事は朔さんも呼ばれてるのかな)」

普段だらしのない朔さんでも仕事の時はしっかりしてくれている・・・筈だ
任務を遠足と呼ぶのは勘弁して欲しいがここぞって時は頼りになる・・・筈だ

「所で提案何だが・・・」
「?」

だらしのない自分の艇長の事を考えていたのを一旦中断する

「どうだろう喰君、このまま貳號艇の子にならないか」

平門からの言葉にすぐに声がでなかった

「・・・はぁっ?」

やっとでた声は上の人間に対して失礼な言葉だろう
しかし今の喰には訂正する事など出来ないくらい混乱していた

「君がいるおかげで私としても仕事がはかどって助かっている」

少しずつ平門が喰に近付いてくる

「どうだろう喰君」

平門が真っ直ぐ喰を見つめる
ただの笑みなのに何故か怖いと感じ、その場から動けない
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