絶対可憐チルドレン 長編

□始まりの日
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此処は何処?


コポッ


目を開け口を開くたびに少女の目の前に泡が出来、上へと向かって消えていく

(やった成功だ!!)
(これで超能力者どもを世界から消し去ってくれる)

誰かの声が聞こえる

(さぁ起きろ!)
(俺達の実験の成果を見せてくれ!)

私は…何?

(何だ!頭の中で声が!?)
(おいっ!お前は俺達が作った兵器だ
俺達の言う事だけを聞いてればいい!!)

兵器?

(そうだ、分かったらそれをやめろ!)

…違う

(何?)

違う違う違う違う違う違う違う…

(何だ!)
(様子がおかしいぞ!!)

私は兵器なんかじゃない!!


バリィン


硝子が割れる音と流れる液体と共に少女はそこから出る
先程まで会話していた二人の研究者は少女を見るなり怯えだす

「な、何故だ」

研究者の一人が少女に話し掛ける

「…何故?」

いつものカプセルの中とは違う初めての歩行、初めての会話
少女の中に抑えられない何かが襲う

「何故俺達に逆らう!!お前に感情など無いはずだ!!」
「感情……これが」

少女の中で暴れている何か…感情
とても素敵なものだと思った

「くっ失敗作だったか!!」

研究者達が銃を少女に向けている

「死ね!!化け物が!!!」
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