ブラコン:長編
□予定は空白
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『んー・・・』
目が覚めたら見慣れない部屋。
あぁやっぱりココで住むんだと実感する名前。
部屋にあるのはベットと机だけ、他の家具は全て差し押さえられてしまった。
流石にこのまま生活する訳にはいかない・・・。
名前は携帯を開き、予定を確認した・・・。
ーー・・・大学は明後日から。
『・・・買い物行こ』
少しくらいなら貯金もあるし、うんうんと頷き名前は携帯を戻した。
ギシッとベットから降りようとするが、下半身が動かなかった。
よくよく考えると異物感が・・・。
バッと布団を捲ると小さな体が・・・。
『・・・弥くん?』
名前が名前を呼ぶと、眠たそうに目を擦り起き上がる弥。
『・・・なんでココに?』
「・・・名前お姉ちゃんと一緒に寝たかったから」
未だに目は完全に開いてはおらず、口もポーと開けていた。
眠たそう・・・。
『・・・わ、私と?』
「うん」
こくんと頷く弥。
ーー・・・か、可愛い!!
バンッとベットを叩き、わなわなと震え始める名前。
ーー・・・兄弟・・・イイッ!!!
『そっか、そっか。まだ寝てる?私はリビング行くけど』
「うん」
弥はコクリと頷く。
『分かった、じゃあおやすみなさい』
名前は弥に布団をかけ、静かに扉をあけ部屋から出た。