ブラコン:長編
□自己紹介in朝日奈
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「ほら、要。意地悪しちゃだめだよ・・・」そう私の背後に立ったのは白衣のお兄さんだった。
「いやー、反応が面白くてね」
「たくっ・・・ごめんね。名前ちゃん・・・だっけ?僕は雅臣、よろしくね」
優しげな白衣のお兄さんは私に手を差し伸べてくれた。私は彼の手をとり、立ち上がる。
『初めまして、宜しくお願いします』
名前は要に見せなかった笑顔を雅臣に贈る。雅臣は一瞬で顔を赤らめた。
「あ、名前ちゃん俺にも微笑んでー」
『絶対嫌です・・・。』ペッと吐き捨てるように名前は要に言い捨てた。
要はちぇーと笑う。
「今は男ばっかだけど、安心して。君以外にもう一人女の子はいるから」雅臣は顔を赤めたまま、名前に言った。
『本当ですか!?』
「うん、今は学校に行ってるよ」
『そうですか・・・』
ーー・・・良かった。女の子いて。
どんな子かな?
学校ていうことは高校生か中学生かな・・・。
名前は今か今かと少女を待った。