ブラコン:長編
□予定は空白
2ページ/6ページ
リビングに行くと、絵麻ちゃんと侑介くん、祈織くんの高校生組が食事を取っていた。
「お姉ちゃん、おはよう」
いち早く私に気づいてくれたのは絵麻ちゃんだった。
妹もかわいいな〜。
『おはよ〜』あまりの可愛さになでなでと絵麻ちゃんの頭を撫でてみる。
絵麻ちゃんはポンッと顔を赤らめたが、少し照れたように笑う。
「ん、名前姉ぇおはよう」
侑介くんも元気よく私に挨拶してくれた。
『おはよー』絵麻ちゃんから手を外し、侑介くんの頭に手を乗せる。
すると侑介くんは「ガキ扱いすんなよー」と照れくさそうに私の手を弾く。
ーー・・・思春期だなー。
『ごめんねー』と私は軽く謝っておく。
すると祈織くんと目が合った。
「名前姉さん、おはよう」
ニコッと優雅に私に挨拶しくてれる。
『祈織くんもおはよう』
正直言うと、祈織くんって私より年上に見える・・・。
これが弟か・・・、凄いな。
流石にこの子を撫でる勇気は無いです・・・。
『そっか、皆高校生だもんね・・・。勉強頑張ってね』
「あれ?名前姉ぇは?大学は?」
『ううん、明後日からなの。だから今日はお買い物行くの』
「はーん」と侑介くんは納得したようにパンを齧る。
すると祈織くんが口を開く。
「気をつけてね、姉さん」
『うん、大丈夫だよ?そんな心配しなくても』
「・・・変な男に絡まれたら直ぐ逃げてね?寧ろ交番にかけつけてね?直ぐに叫ぶんだよ?姉さんは綺麗だから・・・」
思った以上に喋る祈織くん。
饒舌に私に幾つかの注意事項を伝える。
『・・・分かった、ありがとう』
一瞬だけ、ほんの一瞬だけ祈織くんの背後に黒いオーラが見えた気がする・・・。