ブラコン:長編
□予定は空白
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『〜♪〜♪』
名前は鼻歌交じりで外出用の服に着替える。
ベットにはまだ体を丸め、すやすやと眠る弥の姿が。
ーー・・・よし、変じゃないよね?
クルクルと周りの服装を確認する。
ーー・・・うし!
名前は弥が起きないようにドアを静かに開け、部屋をでる。
廊下で誰かを呼んでいる声が聞えた、名前はグルリと首を回すと雅臣の姿が。
「弥ー」どうやら弥を探しているようだ。
名前は雅臣にトトッと近づく。
『雅臣さん、弥くんなら私の部屋で寝てますよ?』
「あ、そうだったの。姿を見なかったから・・・」
するとボッと雅臣の顔が赤くなる。
・・・?と名前は不思議そうに見つめたが、数秒してから名前も沸騰した。
ーー・・・そうだ、雅臣さんに昨日・・・。
名前は昨日のお風呂場の事件を思い出す。
きっと雅臣が赤くなったのもそれが理由だろう・・・。
しばらく沈黙を抱く二人。
先に勇気を出したのは雅臣だった。
「えっ・・・えっと、昨日は・・・その、ごめんね」
『い、いえ!!!私の方こそ・・・』
シュ〜と頭から湯気を出す二人。
「・・・えっと、名前ちゃんは・・・これからお出掛け?」
『あ、はい・・・買い物に・・・』
「そ・・・そっか、気をつけてね・・・」
『・・・はい、行ってきます』
「・・・うん、行ってらっしゃい」
ロボットの会話のようにギクシャクする二人。
『あ、あんまり昨日の事気にしないでくださいね・・・!!』
「あ、うん・・・分かった」
そう言い名前はパッとエレベーターまで走り抜けた。
ーー・・・あぁ何か・・・本当にごめんなさい・・・。