ブラコン:長編
□予定は空白
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「あれ?名前出かけるの?」
『あ、梓さん。はい少し買い物に・・・』
珍しく椿さんとはペアではない梓さん。
「買い物・・・?」
『はい、ちょっと部屋が寂しいんで』
あぁなるほどと梓さんは納得する。
「でも、引っ越して来たばっかでこの辺分からないでしょ?僕もついていこうか?」
『あ』
ピタッと私は一時止まり、もう一度考えてみた。
確かに分からない気がする・・・。
「ふふっ、その様子だと図星のようだね。少し待ってて用意してくる」
梓さんは少し微笑み、Uターンした。
『・・・ご迷惑お掛けします』
ーー・・・申し訳ないです。
にしても私はアホか・・・。
気づくの遅すぎでしょ・・・。
ハハッと一人で苦笑いを浮かべ、梓さんの帰りを待った。